クリニックにはじめて来られた患者さんのほとんどが、問診票に乾燥肌、混合肌と書かれています。 そこで、私はいつも「乾燥を治すのは、まずは洗顔ですよ~」と言っています。
私は「朝は水だけ洗顔がよいですよ」と10年近く前から説明していますが、いまだにほとんどの人が洗いすぎで肌のバリア層を壊してしまっています。そうすることで、自分で乾燥肌、敏感肌、大人のニキビ、肝斑などの原因を作っておられます。
7~8年前に知り合いの先生から「洗い過ぎない」が肌にいいと聞いてから、患者さんにも「朝は水だけ洗顔にしてください」と説明しはじめました。それ以降は驚くほど、乾燥、赤み、くすみ、ニキビの治りが早くなりました。
こちらは30代の女性ですが、洗顔方法を変えるだけで、1ヶ月でニキビが改善した方です。まだビタミンAの治療も始めていない状態で、この後にNEWオバジZOを開始されました。
しかし「洗顔に注意」といっても、正しい方法で続けるには少し注意が必要です。
診察で「洗顔のときは、水の温度が大事ですよ」と話していたときに、こんなことがありました。
…というようなことが。熱いお湯で洗顔した後に、すすぎを冷たい水にされていたようです。
さらに、ビタミンAのお薬(ニキビのディフェリンゲルや老化修復のオバジZOなど)を使っている時に、「乾燥は洗顔が原因」とよくわかります。
ビタミンAのお薬はよく塗りはじめなど「乾燥してカサカサしたり、赤くなったり」する反応が出る時がありますが、ずっと塗っていると慣れてきて、「しっとりとした子供のような、みずみずしい肌」になっていきます。
オバジZOとかは典型的で、「はじめはカサカサしますが慣れてきますよ」と説明しておいて、慣らしていただきます。
ですがオバジZO治療中にすでに慣れて「カサカサしなくなった、しっとりとしてきた」という患者さんだったのに、
「出張に行ってホテルの洗顔を使った」とか、
「友達の家に泊まったときに、いつもの洗顔を忘れたので友達のを借りた」ということがあると、
「もう反応期を過ぎてしっとりしていたのに、急に乾燥して皮がむけてしまった…」というケースがよくあります。
これはわずか一回の洗顔でも洗顔剤が強すぎたために、おさまっていた乾燥がぶり返したんです。
ビタミンAの薬治療中の方は、温度だけでなく洗顔剤にも気をつけてくださいね。
私が好きなメイク落としと洗顔は下の二つです。
朝は、メイクもしていないので、水だけで洗顔して、夜はメイクを落とすのにクレンジングのオイルや洗顔剤を使います。私が好きなのは、アクアオイルとクリーム洗顔です。
ビタミンAの薬治療中の方で特にハッキリわかることですが、乾燥は普通の方も同じ、「まずは洗顔」です。
洗顔剤の質や、一日の洗顔回数、洗う時の温度(手が痛くならいい程度の温度の水)・・・・それで乾燥はほとんどの方が治ります。
ぜひ試してみてくださいね。