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  7. ニキビの原因と治療方法について

ニキビとは?

【ニキビとは】
肌トラブルの中でたくさんの方が悩むニキビ。解決法についての誤解も多く、生涯残る傷跡をつくってしまうことも少なくないのです。
ニキビは毛根を包んでいる毛嚢の皮脂分泌異常を原因とする病気です。
日本では、「ニキビは青春のシンボル」、「体質だから」、「たかがニキビ」、「化粧をやめればなおる」とか「食べ物に気をつけるべき」と言われがちですが、跡が残る(瘢痕)ことを考えるときちんと治療することをおすすめします。あなたがニキビやニキビ跡の心理的ストレスに耐えたり、無駄に悩む必要もないということです。

ニキビの成り立ち

ニキビは若い、皮脂の分泌の盛んな思春期の男女に多いのですが、最近では20歳以後、40歳くらいまでできる大人のニキビ(成人ざ瘡)が増えています。

ニキビといっても本当は種類もたくさんあり、原因も多岐にわたり複雑に絡み合っていますが、ニキビの原因を大きくわけると
1.皮脂腺の活性化
・ホルモン
卵胞ホルモン、黄体ホルモン、男性ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、メラトニン
・ストレス(抗ストレスホルモンの分泌)
・睡眠不足
・不規則な食生活、偏食
・便秘

2.毛穴がふさがれて皮脂が皮膚表面に出ていくのを妨げる(ターンオーバーの乱れ)
・アクネ桿菌のリパーゼにより分解された遊離脂肪酸による過角化
・長時間のメイクアップ
・肌の汚れ
・肌の乾燥
・紫外線のよるダメージ
・炎症
・アレルギー 

3.毛孔内細菌、とくにアクネ桿菌P.acnesによる炎症(P.acnesは皮脂を栄養源とします)活性酸素も惹起

思春期のニキビは、性ホルモンとくに男性ホルモンの分泌が活発になり皮脂の分泌が盛んになり(原因1)、皮膚の新陳代謝が活発で毛孔の皮膚細胞がはがれ落ちやすくなり毛孔がつまりやすくなり(原因2)、Tゾーン、胸背部に出現します。大人のニキビは原因1,2が複雑に絡み合って、フェイスライン、口周囲~首にかけてよく出現します。最近この大人のニキビ20代以降のニキビが増えています。1,2の原因も不規則な生活による皮脂の分泌増加やターンオーバーの乱れ、ストレスによるホルモンバランスの乱れ、長時間のメイクやクレンジング不足による汚れなどいろいろあります。生理前ニキビの増加は、生理前にプロゲステロンというホルモンが増加して皮脂の分泌が盛んになるためです。
また、P.acnesや表皮ブドウ球菌などにより、化膿したりするとニキビ瘢痕を残すことになります。

ニキビの分類

毛嚢には毛と多数の皮脂腺があって、普通は分泌された皮脂は毛嚢を伝わってあがっていき、毛嚢開口部である毛孔から皮膚表面にでていきますが、この毛嚢が目詰まりするとニキビになります。

1.毛孔が閉鎖して、毛穴の先端に白っぽい塊のある(白ニキビ)
2.閉鎖面皰内の内容物が増加し、毛孔が開放され、内容物が顔をだして、皮脂が空気や紫外線によって酸化して黒ずんだ開放面皰(黒ニキビ)
3さらに進んで皮脂が詰まった毛孔で細菌が繁殖すると毛孔が炎症をおこして腫れたアクネ(丘疹性ざ瘡)
4.アクネがさらに悪化し、化膿して膿を持ったもの(膿疱)
白ニキビや黒ニキビで治せば、跡が残ることはありませんが、アクネ、膿疱となると跡が残りやすいのです。

ニキビを治すためには

【ニキビの治療の考え方】
1)現在あるニキビを早く治す
2~3週間で改善していく。
2)今後できてくるニキビをできないようにする
3~6ヶ月でできないようにして、さらにニキビ跡の改善をする。

【ascのニキビの治療】
深い汚れを取るために1日2回の肌にやさしいジェルの洗顔、余分な皮脂を取り除いたり肥厚した角層を取り除くAHA(ケミカルピーリング)はもちろんですが、皮膚のターンオーバーを促進し毛孔周囲の皮膚のはがれ落ちるのを正常化して角栓をはがし皮脂のコントロールをするビタミンA、活性酸素対策の抗酸化ビタミンをうまく組み合わせます。さらに、最近新しい治療法としてフォトフェイシャル590ヘッドを使用してかなりよい結果がでています。

ホームケア
・適切な洗顔剤の使用、AHA(アルファハイドロキシアシッド、俗称フルーツ酸)、ビタミンA、抗酸化ビタミン(C・E・ベータカロチン)のスキンケア
・コンディショニングパック(皮脂のコントロール)
■ビタミンAケア
ゼオスキンヘルス(オバジZO)
化膿しそうなとき抗生物質の外用薬、内服薬、ホルモン剤ではないが、抗男性ホルモン作用のある飲み薬(スピロノラクトンなど)、ビタミンB・C・Eのサプリメント

メディカルエステ
■ ケミカルピーリング(AHAであるグリコール酸、乳酸を使用)、ピーリングで治療できる病気の中で最も重要な病気がニキビです。
■ イオン導入(イオントフォレーシス)&超音波導入(ソノフォレーシス)(ビタミンA・Cの浸透)
■ フォトフェイシャル(590ヘッド)は、とくに赤いニキビやニキビ跡に効果があります。

ニキビのスキンケア

最近、ニキビ年齢でない”大人のにきび”が急増しています。また、低年齢から化粧をする傾向もあり、ファンデーションで毛穴を詰めてしまってニキビをつくり、残ったニキビ跡に悩まされるようなこともよくあります。正しい生活習慣やスキンケアでニキビをきちんと治しましょう。

1.洗顔
洗顔は汚れと余分な皮脂を取るが、保湿に大切な細胞間脂質を取りすぎず、かつ刺激のないことが重要です。
ぬるま湯による洗顔を1日2回行います。温湯により毛孔は開大し、毛包内につまった皮脂が溶けやすく、流出しやすくなります。洗顔剤は皮脂の乾燥を防ぐためにも角質細胞間脂質を取りすぎず、刺激の少ないものが望まれます。ブラシやスポンジによる洗顔やスクラブ洗顔(粒子入り)は皮脂を刺激するので避けて下さい。
洗顔は1日に3回まで。頻回の洗顔は皮脂を刺激します。4回以上洗うとかえって悪化するといわれています。
化粧を落とすための油性(オイルなど)のクレンジングは良質のオイルでないと毛穴にたまりやすく、またこすったりふき取ったりするタイプのクレンジングは、皮脂を刺激するのでよくありません。クレンジングは良質のオイルクレンジングのあと、ミルク、ジェルタイプで洗顔するのが最適です。
洗顔をした後は、毛穴の汚れを取るために、フルーツ酸の入ったトーナーで皮脂の拭き取りをして下さい。

2.保湿、抗酸化物質
保湿は十分行います。活性酸素の発生が、ニキビの大きな原因と言われています。この活性酸素を強力に抑制するビタミンCなどの抗酸化ビタミンが入ったジェルやクリームを保湿剤として使います。

3.化粧
原則として、ニキビ患者の化粧は控えます。仕事上やむをえない場合は、薄化粧、口紅やアイブロウのみのポイントメイクにとどめます。帰宅後はすみやかに洗顔します。化粧時間が長いとニキビは治癒しません。ファンデーションが長時間たつと汚れと混じって肌を刺激します。
油性成分の多いファンデーションはやめます。ファンデーション用のパフは清潔に、2面使用したら洗ってください。また、細菌がきれいな部分に付着し感染をおこさないように、ファンデーションはニキビのない部分から塗り、ニキビのある部分は後から軽く押さえる程度に塗ります。
時としてニキビ患者は、洗顔時、物理的刺激を与えすぎて刺激性皮膚炎を起こすことがおり、その状態で化粧を続けているとかぶれの原因になります。
紫外線はニキビを悪化させたりニキビ跡の色素沈着を助長させたりしますが、サンスクリーン剤に含まれる成分により、ニキビが悪化することがあるので使用は注意して下さい。

4.食事
食事に対する質問をよく経験しますが、明らかにご自身が特定の食べ物(脂っこいもの、甘い物、香辛料)をとることによって悪化する場合のみ制限する必要があります。それ以外は特に制限の必要はありません。ただし、偏食、過食を避けて、バランスよい食事を心がけるようにしてください。

5.生活
便秘とニキビの関連性を明確にするデータはありませんが、明らかに増悪する方は便秘をしないように、適度な運動をし、水分は十分にとるようにして下さい。ストレスや睡眠不足はホルモンの関係で皮脂の分泌をさかんにしニキビを悪化させます。夜の10時から2時間の時間帯は特に睡眠をとって下さい。
生理前にホルモンのバランスが乱れてニキビが悪化するタイプの人もいます。その場合内服薬を処方することもあります。
頭皮には皮膚の数十倍もの皮脂が存在する上、整髪料によりニキビの増悪するので、毎日シャンプーする必要があります。もちろん髪が顔の皮膚に触れるようなヘアスタイルは、髪の汚れが皮膚に付きやすく、毛先が皮膚を刺激するのでショートカットか髪を束ねて下さい。クセとしてニキビをいじったり、頬杖をつくなど機械的刺激は避けて下さい。
枕カバーやパジャマはまめに取り換えて下さい。
高温多湿、ほこりや油が充満するような環境は、汚れが皮膚に付きやすく、毛孔をふさぎニキビができやすくなります。

6.首、背中、胸のニキビ
入浴、シャワーは毎日欠かさないで下さい。しかし、ナイロンタオルなどの粗いタオルやブラシは、こすることによって炎症を増強させニキビを増加させるので使用はさけて下さい。また、スポンジを使用する場合は清潔に使用しないと、浴場は湿度が高く、スポンジ内に細菌が繁殖し毛嚢炎をひきおこすことがあります。

7.ニキビの誤ったケア
・マッサージ
一般的にニキビにマッサージなどは炎症を強くすることが多いので避けましょう。(ニキビ跡、ケロイドによるマッサージは程度によるが問題はありません。)

・つぶす
手指や面ぽう圧子による面ぽう圧出は、消毒が不十分な時、化膿しやすいので行っていません。その他、ニキビ治療と称して強力吸引を施行するエステがありますが、これも後の処置を誤ると化膿したり、瘢痕化しやすいので避けた方がよいです。

※モモ、スギナ、ドクダミ、アロエなどの民間療法は一概に誤っているとはいえないが、根拠に乏しいと思われます。