初めて訪れていただいた方に~美容と医療の境界はもうありません~
こんにちは。HP読んでくださってありがとう。なかなか「なぜ内科医の私がスキンケアを始めたか、あるいはどのような美容医療クリニックを作ったか」みなさんにお話しする機会がありませんので、少し文章を書いてみました。
実は以前に、私は医者の不養生で大きな病気をしました。手術を受けてずっと薬も飲み続けなければならなくなりました。手術の前、その時子供がまだ小さかったので「この子達が大人になって結婚したりすることを自分は見ることはできないかもしれない」ということが大変悲しかったのを覚えています。しかし、一旦命が助かると人間は欲張りなもので、薬で人より肌の老化が早く進むのがいやだなあと思うようになりました。女性ホルモンをゼロにしてしまう薬でしたので。そこで今まで行ったことのないエステというものに行ってみました。しかし、運悪くお手入れでかぶれてしまいました。(ケミカルピーリングがエステサロンでも行われていた頃で、それでトラブルになってしまったのです)病院にも行ってみましたが、どうも男性の先生にはわかってもらえないというか、「治るんじゃないですか。シミですか?あとがシミになるかもしれませんね」と言われて大変気落ちしてしまいました。1年間くらい、いろいろと化粧品も高価なものまでためしましたが、かえってどんどんかぶれていきました。とうとう「もうダメだ。医者も美容部員も、TVも本も、言うことが違う。誰が正しいのかわからない。自分で勉強するしかない!」とスキンケアの勉強を始めました。スキンケアの勉強していくと、医学界では解明が進んでいる皮膚や老化のメカニズムも、医学・薬学に基づいた「目に見えて効果の出る」スキンケア理論も、実際私たちの生活ではまだ十分に活かされていないことを実感しました。自分のかぶれも1週間ですっきり治りました。そこで、医師としての立場から「少しでも多くの人に正しいスキンケアを知って欲しい」という強い気持ちでスキンケアを始めたのです。
光老化とスキンケア、そしてエイジングケアへ
私がスキンケアに興味をもった頃から、「光老化」「スキンケア」という言葉がみんなにも知られるようになってきました。シミやしわが増えたり、たるみ・・・。「ああ、歳をとったんだ」とあきらめていいませんか?。肌の老化の原因の多くは紫外線と紫外線によって発生する活性酸素によっておこる「光老化」なのです。この光老化はある程度の修復と予防が可能です。そう聞くと、とってもうれしくなりませんか?私ももう浴びすぎてしまった紫外線のことは忘れて先のことだけ考えていくことにしました。
さらに、環境の破壊によってオゾンホールが拡がり、南半球では光老化のもっとも危険なかたち「皮膚ガン」の問題になってきています。人は20歳までに一生浴びる紫外線うちの多くを受けるといわれているので、今本当にスキンケアが必要なのは子供たちかもしれません。スキンケアは「美しい」とか「流行」とかではなく、赤ちゃんからお年寄りまで男女を問わず必要な予防医学であるということをみなさんに知っていただきたいと思っています。
さらに最近では、エイジングケアというものが注目されています。それは皮膚だけでなく、身体全体の老化予防を考える医学です。身体や顔を人工的に作って20歳の身体の老人を作ることではありません。歳をとって死ぬまで「元気で楽しく生きる」ことを考える医学です。私もエイジングケアを考えていこうと思っています。
美容医療
また、最近の美容医療の進歩は目を見張るものがありますが、スキンケアといってもピーリングやレーザー・光治療になると単なる美容でなく医療の分野です。マスコミ等で氾濫する情報に振り回されないよう、その人にあった治療法をみつけて「振り分ける」のが私の仕事と思っています。
内科の「かかりつけ医」というものは、「おなかが痛い」という患者さんに対して「くすりで治療」か「盲腸なので外科で手術」か「婦人科の病気が疑われるので紹介」等を診察して決めます。これと同じです。ひとりひとりの肌の悩みやどうしたいかの希望で治療法を決め、できるだけわかりやすい言葉で説明して、安心できる治療法を提案していこうと思います。
さらに、美容治療というのは、内科と違って、元々が健康なのですから、内科以上に効果とリスクを考えて行うべきと考えています。「こんな慎重すぎるドクターはイヤ、常に先端の治療が受けたい(リスクがあっても)」という方は当院には満足されないかもしれません。でも、一般的には効果がそこそこであってもリスク(危険性)が低い治療法が良いという患者さんが多いというのが事実です。手術反対というのではありません。もし、自分の母親が簡単な手術で老後を明るく生きるのならリフトアップの手術をすすめるかもしれません。でも現在、フェイシャルで言うと、「メスを使わずに!」「自然に!」「できるだけきれいになりたい!」と願う方がほとんどじゃないでしょうか。それに、その人の症状にあった方法をうまく組み合わせるとローリスクの治療法でもハイリスクハイリターンの治療よりも結構高い効果が得られるものです。それこそが医師の「腕のみせどころ」というか「センス」だと思います。美容医療、アンチエイジング治療というものは、「この医者のいうことならきいてみようかな」ということかなと思う今日この頃です。
メディカルエステはチーム医療
私はもともと内科医なので、スキンケア理論に感動して美容医療を始めたけれども、医療というものにかなりの重心をおき、エステティシャンの存在や癒しの部分に期待はしていませんでした。エステティシャンとは、ただ施術をする人としか考えていませんでした。
しかし、実際シミやニキビを治すにしても、器械や薬だけより、エステティシャンやナースの力が大きいのです。糖尿病でいうと医師がインスリンや飲み薬を出すだけで、糖尿病はよくならない。丁寧に日常生活の細かいことを聞いて、食事や薬の飲み方まで何回も説明し、明るく励ますコメディカル(ナース・栄養士など)の存在があって始めてその患者さんの寿命は延びるのです。それと同じ、いやそれ以上だなと思います。毎日のスキンケアの方法やライフスタイルを聞いてチェックしたり、治療がきちんといくように説明したり、励ましたり、スタッフが患者さんの癒しになって始めて治療もうまくいくということを実感しました。
最近では「チームワーク一番!」のクリニックを作っていくというのが私の目標です。さらにascで働く若い女性スタッフが、自信をつけて誇りを持って働くようになることがとても嬉しく、自分の生きがいにもなってきているのを感じます。「そんなクリニックに行ってみたいな」と思ったら、一度のぞいてみてください。
ドクタープロフィール
赤池クリニック 院長 医学博士 赤池 瞳
徳島大学医学部卒。日本美容皮膚科学会・日本内科学会会員。日本におけるスキンケア黎明期より美容医療に取り組み、先進のレーザー治療、ビタミンA治療、ニードリング治療などを実践。特にビタミンAとニードリングの実績は世界的にも高い評価を受けている。Dr.フェルナンデスやDr.オバジなど、カリスマドクターを招聘し先進の‟アンチエイジングセミナー”も20回にわたり徳島にて開催。
元々は内科医です。昔、肌がひどく荒れた時に色々診てもらいましたがよくならず、自分でスキンケアの勉強を始めました。その時、初めて美容医療を知りました。私は先進の医療が好きですが、常にリスクとリターンを考え「自分だったらどうしてほしいか」をいつも考えています。患者さんは、手術や異物の注入は怖いけど一般の美容より効果があるものをという方ばかりで、「自然にキレイ」を目指しておられます。